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2010
01
11

雷撃深度19.5(予告編)

「雷撃深度19.5」池上司著 文春文庫

雷撃深度一九・五 (文春文庫)雷撃深度一九・五 (文春文庫)
(2001/01)
池上 司

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昭和二十年七月十六日。
呉軍港潜水艦桟橋から、一隻の乙型潜水艦が出港する。

「これは、第六艦隊の出港である! 軍楽隊、吹奏!」

空襲警報が発令される中、曵船を待てずに自力離岸。敵機来襲が早いか、出港し、潜航可能な海域に到達するのが早いか。時間との競争。そして、空を覆うように現れる艦載機。
軍楽隊の吹奏が、気が狂ったように速くなる。
間に合うか……!
コルセアが迫る。機銃掃射で海水が弾け飛ぶ中、間一髪で潜水艦は急速潜航した。
まだ若い艦長の倉本は、前途に悲壮感と不安を抱えつつ、一時の安堵を得た。
水面上、背後では、呉軍港が紅蓮の炎に包まれている。
甲板上の人間魚雷、回天は六筒。
若者の命と引き換えに、敵艦を沈める狂気の兵器。
その潜水艦の名は、「伊58」


***

同日
サンフランシスコ ハンターズポイント海軍基地

合衆国海軍重巡洋艦「インディアナポリス」は、幾度の戦火にまみれ、老朽化を抱えながら、今再びの出港を迎えようとしていた。
因縁を背負い、海軍のトップ、作戦部長キング提督から疎まれる艦長。マックベイ三世。
不可解な指示。乗組んでくる陸軍士官と謎の積荷。
大戦を戦い抜いたベテランとしての感と裏腹に、守らねばならぬ無理な命令。
護衛は、なし。タイムリミットは迫っていた。
届けるのは、原子爆弾。
上層部は、俺を殺そうとしている。
それでも彼は、艦を信じ、乗組員を信じて出港する。
戦争を、終わらせてやる。

***

同日
アモイ東方沖一○海里

岸壁を離れるなり、一隻の商船が火柱を上げた。
船団は八隻になった。大阪商船の貨客船「黒竜丸」のブリッジでは、船団指揮官の永井が疑問を感じていた。探知できなかった潜水艦は、船団の中にいるんじゃないのか。
そして、その疑問を裏付けるように、真後ろのタンカーが突如吹き飛んだ。
永井は咄嗟に、護衛隊司令に指示を飛ばす。
「敵艦は、船団の真下だ」
「了解、《先生》」
ニ等駆逐艦と海防艦が二隻、たった三隻の護衛。それでも彼らは知力を尽くして生き残ろうとしていた。
「謝るな! 教えた筈だ。謝るのは弱い証拠だ!」
《先生》と呼ばれた予備役海軍少将、永井。
彼は昔、重巡洋艦「那智」の艦長だった。そして、その才能を活かすことなく、GF首脳と対立して予備役編入された過去を抱えていた。
何としてでも、これ以上死なせはしない。門司に辿り着くんだ。

***

因縁は、出会う筈のなかった三人を結び付ける。
それぞれの抱えた過去と未来。
原子爆弾と特攻兵器という二つの狂気。

グァム島沖、七月二十九日。
太平洋最後の対艦戦が、今始まる。



……というわけで、勝手に映画予告編にしてみました。
「真夏のオリオン」? なにそれ? 美味しいの?
誰がどう考えても、この話の熱さは「ジジイ」対決です!
イケメンとか楽譜とかそんなのどうでもいい!(笑)

まともな映画化を希望します。はい。
池上さんの著作は異常に熱いものが多いので好みですね。それも、悲壮感だけが優先の日本風ではなく、海外翻訳の冒険小説に近いリアルな作風がグッときます。




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Comment

  1. ただいま「非公開コメント」も受付中です。
  2. 燃えますね

    2010/01/11(Mon) 21:51夜想亭 [ URL|Mail ]

     こんな映画があったら是非とも見たいです。
     「雷撃深度19.5」は漫画版を軽く立ち読みしたのですが、小説の方が面白そうですね。今度探して読みます。
     ツンドラッヘさんの本の紹介は上手いので、買いたくなってしまって困ります(苦笑

     原爆ものだと、小林たけし氏の「帝国海軍原爆強奪計画」が面白かったですなあ。ヒゲのショーフクが、圧倒的な米軍の裏をかいて早期講和のために原爆を奪う話です。

  3. Re: 燃えますね

    2010/01/12(Tue) 00:40ツンドラッヘ→夜想亭さん [ URL|Mail ]

    こんばんは。コメントありがとうございます!


    >  こんな映画があったら是非とも見たいです。
    私も観たいです(笑)というか、小説読む時って頭のなかで確実に映像化してるんですよね。予算もスケールも無限大で。だから、たいていの映像化はつまらないという結果に……

    >今度探して読みます。
    是非(笑)「ミッドウェイの刺客」と「無音潜航」も潜水艦作品の中では秀逸ですよ。

    >  原爆ものだと、小林たけし氏の「帝国海軍原爆強奪計画」が面白かったですなあ。ヒゲのショーフクが、圧倒的な米軍の裏をかいて早期講和のために原爆を奪う話です。
    ほう。それは読んでません。探してみます。ショーフクさんが主人公というのはなかなか。

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