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2009
10
17

Z部隊の実力を見よ!

「擾乱の海2 マレー沖の雷砲」 横山信義著 学研

突然変異により電波が届かなくなった世界。
SFの状況で開戦される太平洋戦争。
その様をリアルに描写する、横山先生待望の新シリーズです。

とまあ、概要はこれくらいにして、マレー沖海戦ですよ!
レパルスですよ!
航空機による撃沈が失敗した場合、Z部隊はいかなる活躍を見せるのか。
この一点が非常によく描かれています。
POWもよくよくついていない悲劇のフネなんですが、南遣艦隊・第2艦隊の主力は「金剛」「榛名」のみ。いい勝負なんですよね。
英国海軍が意地を見せるマレーの恐怖です。フィリップス提督かっこいい! いけいけリーチ艦長!
そして早くも開戦早々に栗田提督死亡(笑)
いや、横山先生、気持ちはわかりますがあかんでしょう。

しかし横山先生は一般的に大艦巨砲作家として知られている筈なんですが、近作の「巡洋戦艦浅間シリーズ」にしてもこのマレー沖にしても、射撃速度・弾薬投射量や、結局最後は雷撃頼み、という点がどうも気にひっかかります。確かに、リアルに考えればその通りだし、雷撃は強力な武器です。
しかし戦艦をメインに据えて書かれる筈なのに、読めば読むほどに「戦艦って、駄目なんじゃないだろうかと小一時間……」という気になることが多いんですよね。


擾乱の海 2 (歴史群像新書)擾乱の海 2 (歴史群像新書)
(2009/09/30)
横山 信義

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「砲煙の巨竜3」 内田弘樹著 実業之日本社

砲煙の巨竜 3 最強戦艦決戦マリアナ1945 (ジョイ・ノベルス)砲煙の巨竜 3 最強戦艦決戦マリアナ1945 (ジョイ・ノベルス)
(2009/09/29)
内田 弘樹

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待望の第3弾!
待ってました! 強いぞ僕らの超甲巡!
え? 戦艦じゃない?
だって実質的に戦艦ですよ? 超甲巡の31?はSHS採用なので「ワシントン」だろうが「サウスダコタ」だろうが吹き飛ばします!
戦艦とはこうあるべきなのですよ。浮かべる城にして怪物。レヴァイアサン。素晴らしい。

こちらは日本軍が超甲巡をきっかけにして、ひたすら夜戦特化ドクトリンを進めてしまった世界のお話。今日買ってきたのでまだ未読ですが、ついに時代は1945年。マリアナ沖の決戦。
嗚呼、栄光の超甲巡4隻揃い踏み! テンション上がり捲りです。



えー、ちなみに。
ツンドラッヘは大艦巨砲主義かというと実はそうではなかったりします。
巡洋戦艦好きのフィッシャー主義者です。
絶対的な防御性能よりも機動力で補うフネの方が好みなのです。
例外は、R級と長門ですね。あれはあの時代にしてみれば反則的な高速戦艦ですから。最終兵器というようなレベルであるフネは、それこそ内田弘樹先生の「戦艦大和地中海激闘録」くらいの魔改造したフネでなきゃダメです。それか三景艦(笑)

海軍のレゾンデートルは海洋通商保護に尽きる、ゆえに真の主力艦は護衛艦。そして、敵の通商線を破壊する潜水艦とポケット戦艦のような遊撃艦だと思っております。
私はそうした好みなので、巡洋戦艦という艦種は非常に使い勝手がいいのです。
え? 爆沈する? ドッカーバンク? ユトランド? 


……そんなことは知らぬ。


追記

「砲煙の巨竜3」 内田弘樹著 実業之日本社 読了

(ネタばれ注意!)

結局最後は魚雷でした。
と書くとなんだか不満の様ですが、とんでもない!
そこへ至る過程が大事なのですよ。

互いに主力を夜戦に全力投入した決戦はカタルシスに富み、長口径36?砲に積み替えた魔改造超甲巡(もう超甲巡じゃなくて超金剛級ですね)は必殺の雷撃を繰り出す為に獅子奮迅。1巻から対決を繰り返したライバルとの決着もあり、ついに姿を現したアラスカ級との対決もあり、そして互いに新兵器を繰り出す日米海軍の情念の凄まじさに圧倒されます。
そして、終戦。
互いに経戦能力を失うまで殴りあった日米海軍は、まるで夕焼けの河原で倒れた二人の番長の様なイメージを抱かせます。真っ向から殴りあうと、基本的に容赦を知らない両国家の、決戦にすべてを賭けるとどうなるかという結論としては非常に爽快で、後味の良い終わり方といえるでしょう。
いやあ、これで終わりというのが寂しい作品だなあ。戦後編、書かないですかね。内田先生。
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Comment

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  2. No title

    2009/10/17(Sat) 23:04夜想亭 [ URL|Mail ]

     擾乱の海2では、Z部隊が史実での鬱憤を晴らすが如く、艦隊戦をしていましたね。英駆逐艦3隻も、日本艦とは質量ともに差が付いているのに善戦してましたし。
     栗田提督は、無能の代名詞扱いされがちで、横山作品だと基本的に早期に戦死するような。ただ、史実だと真面目な人なのは確かで、低く評価されすぎている気がします。

     以前の日記の20.3㎝砲の話とも絡みますが、日本海軍は米艦の装甲に対する恐怖が強いと思います。たぶん、日露戦争でロシア艦の装甲を中々貫けなかった事が遠因なのでしょうが。異常に信管の遅延時間が長い91式徹甲弾にしろ、ひたすら大口径化する戦艦、重巡の主砲は、その結果でしょう。
     
     実際にその思想が有効だったかは、疑問ですが、横山作品の射撃速度・弾薬投射量や、結局最後は雷撃頼み、という点に対しても疑問は残りますよね。

     「砲煙の巨竜3」は、私も未読です。前回までの無敵ぶりは、超甲巡好きにはたまらなかったので楽しみです。


     やっぱり、「はやい、おおきい、やわらかい」の三拍子がそろった巡洋戦艦は魅力的ですよね。艦容もスマートで綺麗ですし。
     
     

  3. Re: No title

    2009/10/18(Sun) 14:31ツンドラッヘ [ URL|Mail ]

    コメントありがとうございます。


    >  栗田提督は、(中略)史実だと真面目な人なのは確かで、低く評価されすぎている気がします。

    ですね。学者の家系で「机にしがみついているより、海に出れてよかった。海軍に入って本当によかった」と戦後に言ったこともあるそうです。基本的には海軍を愛していて悪い人ではないのでしょう。
    しかし上の受けは決戦部隊の長官になるくらい良いのに、配下の指揮官からは采配に疑問がつくことも多く証言されています。平時にはこういう人の方がうまく仕事をこなしたりするのだと私も思います。

    レイテの反転に関して言えば、不眠不休で訓練して、シブヤン海で「愛宕」がボカ沈喰って海に放り出され、なんとか大和に行ったら横には黄金仮面がしかめっ面でいちいち睨んできて(笑)、五月雨式に空襲は続き、燃料残量は残り少なく、「武蔵」は沈むし、サマール島沖で砲撃は当たらないし……とまあ、現代でいえば間違いなく過労死コースです。私なら耐えられない(笑)
    嫌にもなるし、もう帰ろうと考えるのも理解はできます。戦後に言い訳や愚痴を言わなかったのも、男だなあ、と思います。
    ……納得はできませんが。


    >  日本海軍は米艦の装甲に対する恐怖が強いと思います。たぶん、日露戦争でロシア艦の装甲を中々貫けなかった事が遠因なのでしょうが。

    なるほど。確かにそう言われてみれば、日清日露と日本の砲撃は当たるのに貫けないことが多かったのですね。それで一発あたりの威力に拘るという説はなるほど納得です。 

    >  やっぱり、「はやい、おおきい、やわらかい」の三拍子がそろった巡洋戦艦は魅力的ですよね。艦容もスマートで綺麗ですし。

    はい~。魅力的です。超甲巡も造ってみたいのですが、今のところまだまだ。技術が追いつきません。(汗
    「はやい、おっきい、やわらかい」は多分私の永遠のテーマかもしれません(笑)


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